スナップ写真は瞬間の美しさや感動を捉える魅力があります。
そこで今回はスナップ写真とは何なのかから派生し、その用途に適した気軽に持ち歩けるカメラを紹介します。
街を歩きながらスナップする楽しさ、写真の世界へ飛び込みたい方必見の内容です。
スナップ写真の定義、スナップの意味
スナップ写真の「スナップ」とは、コトバンクによると「 (snapshot) 人物、風俗など随時に見つかった被写体を即興的に撮影すること。また、そうして撮影した写真、映画の場面。早取り。スナップ。〔大増補改版新らしい言葉の字引(1925)〕」を指すようです。
射撃用語であるスナップショットを写真用語に転用したものであり、写真用語としては「小型カメラを使って動きのある日常的な人間等の姿を瞬間的に固定した写真をスナップ写真」(株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」)と言えます。
スナップ写真撮影をするときのマナー
- 交通の邪魔をしない
- 肖像権への配慮
交通の邪魔をしない
写真に夢中になっていると起こりやすいのが交通の邪魔、特に他の歩行者の邪魔になることはなるべく避けるように頑張って意識を向けましょう。
本質的には歩きスマホと大差ないですから、可能であれば横道に逸れて撮影したり、止まって撮影するようにすると自分と相手の安全を守りつつスナップ写真撮影を楽しめると思います。
肖像権への配慮を忘れないこと
特に人をメインで撮影する以外にも街中を撮影していたら、誰かの顔が映り込むと思います。
私は専門家でも何でもないので、詳しい言及は避けますが、公共領域において撮影された写真と自宅などプライベートな空間等での撮影では肖像権侵害の程度は当然異なるので、街中でのスナップ撮影に人が写り込んでいるからとって過度に心配する必要は今のところないとは思います。
ただし、未然にトラブルを回避するために原則許可は取るといいでしょう。
また、SNSでの公開をしないのであれば何ら問題はないですが、多くの人が発信を目的とした撮影行為だと思われるため、以下のサイトなどを参考に、また判断に困ったときは弁護士等にご相談されることを強くお勧めします。
- ネクスパート法律事務所「肖像権侵害にあたる行為とは?判断基準・判例や慰謝料の相場を解説」
- 公益社団法人 日本写真家協会「肖像権・撮る側の問題点」
- 知財弁護士.com「肖像の無断撮影・公表による肖像権侵害の基準を示した事例」
スナップ写真撮影の機材選び
レンズ
レンズ選びで気にして欲しいポイント3つです。
- サイズ
- 重さ
- 画角
サイズ
究極的には何でもいいのですが、迷っている方におすすめしたいのはパンケーキレンズ。
薄型で軽量、画角も広角から標準があり、非常に取り回しのしやすいものです。
画角
画角は20mm台から50mm以下がおすすめです。
大きく撮っておけば後からトリミングが可能ですし、スナップ写真の醍醐味はその場の雰囲気を残せることだと思うので、余裕のある広角目の画角を選択するといいと思います。
また、広角レンズの方が比較的手ぶれを気にしなくていいので、スナップ撮影には画角は20mm台から50mm以下がおすすめです。
ボディー
ボディー選びで気にして欲しいポイント4つです。
- サイズ
- 重さ
- 高感度耐性
- 手ぶれ補正
サイズ
最も理想はコンパクトデジカメのサイズ感がいいです。
常に首にかけておくのもいいですが、写真撮影のみが目的ではなくカフェに行ったりとそれ以外の目的を兼ねる場合にはブラブラと邪魔になることもあるので、バック等にしまっていたとしてもすぐに取り出せるサイズ感。
また、サイズも重要ですが特に形状も重要です。一番は四角形に近い形だと収納しやすいです。
重さ
ボディー単体での目安は500g以下だと思います。
それ以上でもいいのですが、流石に1kgだと半日出かけるのに持っているともはや修行の領域に近づいてくるので、ボディーとレンズ合わせて700g以下だと耐えれるレベル感ではあります。
高感度耐性(センサーサイズと画素数)
写真は太陽が登り始まる時間や夕方から夜の間などが非常に映える時間帯。
その時間帯でも綺麗な写真を残すためにはセンサーサイズと画素数のバランスが重要です。
同じ画素数でセンサーサイズが異なる場合を比較すると一画素あたりの光を受けれる面積がセンサーが大きいほど広くなります。つまり、暗い場所でも比較的綺麗に撮れるということです。
なので、むやみやたらに高画素機を購入してもしょうがないので、理想的なバランスとしては、「APS-C以上で2000万画素台」が最もバランスの良いカメラだと思います。
これはあくまで理想なので、マイクロフォーサーズとかでも技量次第では全く問題はないですが。
手ぶれ補正
基本的に速射したいので、シャッタースピードは早めに設定したいです。そうするとISOを上げたりしなければならない状況が出てきますが、手ぶれ補正が強力であればISO感度は最も低くても撮影できたりしますよね。
最新の機材であえばコンデジとかでさえ手ぶれ補正が搭載されていますが、少し型落ちの機材の場合は搭載されていないこともあるので、必須というわけではないですが、有無の確認程度はするといいでしょう。
工藤瑛志のおすすめ機材
安い機材で楽しさ追求
最近私がハマっている組み合わせが、EOSRPとTTArtisan25mm F/2 C。価格は全てで12万ぴったりくらい。
EOSRPがフルサイズとしてはかなり軽く485g。TTArtisan25mm F/2 Cも190g程度なので、合わせて675gと軽いです。
EOSRPのAFの精度が正直そこまで良くないので、レンズのピントをマニュアルで操作しながら写真を撮影します。写真を撮る楽しみ、機械任せすぎない自分で写真を撮っているんだぞ、というような満足感があります。
EOSRPのレビューはこちらの記事を、TTArtisan25mm F/2 Cのレビューはこちらの記事をご覧ください。
その他おすすめのカメラ
コンパクトさでいうならやはりレンズ一体型のコンデジは最強。
特にGRIII系やX100V系はコンパクトデジカメ界の最高峰なカメラなためおすすめしたカメラです。
コンデジについての記事はこちらにまとめてあるのでぜひご覧ください。
Nikon Z fcも価格等のバランスからおすすめ。
もっとカメラを比較したい方はこちらの記事たちもどうぞ。
最後に伝えたいこと : スナップは感情の機微の観測
スナップ写真は自分がいいなと感じたものをすぐにカメラに収めることが重要だと私は考えています。
構図や設定をあれこれ考えるのも楽しいですが、スナップ写真では定義でご説明したように即興性重視です。
この自分の感情の動きを観測し、撮影して画像として固定化する楽しさは説明し難い魅力があります。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!