X100VIは前X100Vからどこが進化したのか|人気の理由と買うべきかの判断

2024,03/24

すでに品切れ続出のX100VIですが、前作のX100Vからどのような進化を遂げたのか、価格に見合うだけの性能を持っているのか気になりませんか。

そこで今回は、スペックからわかりやすく比較を行いました。

購入を考えているけど躊躇している人必見の内容です。

X100VIは前X100Vからどこが進化したのか比較

外観比較

一見全く変化のないようにも見えますが、フロント部分は若干の変更が加えられているのがお分かり頂けると思います。

左側がX100V|右側がX100VI

スペックの違い

性能が異なる部分に下線をつけています。

X100V性能概要
カメラ性能X100Vスペック詳細
有効画素数約2610万画素
センサーサイズ23.5mm×15.6mm(APS-Cサイズ)
X-Trans CMOS 4センサー、原色フィルター採用
重量約478g(バッテリー、カードを含む)/約428g(本体のみ)
サイズ約128.0(幅)×74.8(高さ)×53.3(奥行)mm
レンズ
名称フジノン単焦点レンズ
焦点距離f=23mm(35mm判換算:約35mm相当)
開放F値F2.0
NDフィルターあり(4段分)
液晶モニター形式
形式チルト式タッチパネル付きTFTカラー液晶モニター
サイズ3.0型 3:2アスペクト
ドット数約162万ドット
ファインダー
EVF
形式有機ELファインダー
サイズ0.5型
ドット数369万ドット
視野率100%
倍率0.66倍(35mm判換算50mmレンズ、 無限遠、 視度 1m-1のとき)
OVF
形式電子式ブライトフレームファインダー(逆ガリレオ式)
視野率撮影範囲フレーム視野率 約95%
倍率ファインダー倍率 約0.52倍
ボディー内手ブレ補正なし
写真性能
RAW/bit数非圧縮:14bit RAW(RAF独自フォーマット)
標準出力感度ISO160~12800
連射撮影速度約11コマ/秒
(連続記録枚数:JPEG 38枚、可逆圧縮RAW 17枚、非圧縮RAW 17枚)
バッテリー
撮影可能枚数
約350枚(ノーマルモード時・EVF)、約420枚(ノーマルモード時・OVF)
フィルムシミュレーション17モード
(PROVIA/スタンダード、 Velvia/ビビッド、 ASTIA/ソフト、 クラシッククローム、 PRO Neg.Hi、PRO Neg.Std、 モノクロ、 モノクロ+Yeフィルター、 モノクロ+Rフィルター、 モノクロ+Gフィルター、 セピア、ACROS、 ACROS+Yeフィルター、 ACROS+Rフィルター、 ACROS+Gフィルター、ETERNA/シネマ、クラシックネガ)
モノクロームカラー
動画性能
最大解像度4K/29.97P
実撮影電池寿命
※顔検出OFF時
[4K] 約45分(29.97p時)
[Full HD] 約50分(59.94p時)
引用:富士フイルム公式サイト X100V 主な仕様

X100VI性能概要

カメラ性能X100VIスペック詳細
有効画素数約4020万画素
センサーサイズ23.5mm×15.7mm (APS-Cサイズ)
X-Trans CMOS 5 HRセンサー 原色フィルター採用
重量約521g(バッテリー、カードを含む)/471約g(本体のみ)
サイズ約128(幅)×74.8(高さ)×55.3(奥行)mm
レンズ
名称フジノン単焦点レンズ
焦点距離f=23mm(35mm判換算:約35mm相当)
開放F値F2.0
NDフィルターあり(4段分)
液晶モニター形式
形式チルト式タッチパネル付きTFTカラー液晶モニター
サイズ3.0型 3:2アスペクト
ドット数約162万ドット
ファインダー
EVF
形式有機ELファインダー
サイズ0.5型
ドット数369万ドット
視野率100%
倍率0.66倍 (35mm判換算50mmレンズ、 無限遠、 視度 -1.0m-1のとき)
OVF
形式電子式ブライトフレームファインダー(逆ガリレオ式)
視野率約95%
倍率約0.52倍
ボディー内手ブレ補正センサーシフト方式5軸補正
写真性能
RAW/bit数14bit RAW (RAF独自フォーマット)
標準出力感度ISO125~12800
連射撮影速度CH連写 メカシャッター 約11コマ/秒
(連続記録枚数 JPEG 38枚 圧縮RAW: 33枚 ロスレス圧縮RAW: 21枚 非圧縮RAW: 17枚 圧縮RAW+JPEG: 28枚 ロスレス圧縮RAW+JPEG: 23枚 非圧縮RAW+JPEG: 17枚)
バッテリー
撮影可能枚数
エコノミーモード時: 約360枚(EVF)、約450枚(OVF)
ノーマルモード時: 約310枚(EVF)、約450枚(OVF)
フィルムシミュレーション20モード
(PROVIA/スタンダード、Velvia/ビビッド、ASTIA/ソフト、クラシッククローム、REALA ACE、PRO Neg.Hi、PRO Neg.Std、クラシックネガ、ノスタルジックネガ、ETERNA/シネマ、ETERNAブリーチバイパス、ACROS、ACROS+Yeフィルター、ACROS+Rフィルター、ACROS+Gフィルター、モノクロ、モノクロ+Yeフィルター、モノクロ+Rフィルター、モノクロ+Gフィルター、セピア)
動画性能
最大解像度6.2K/29.97P
実撮影電池寿命
※顔検出OFF時
6.2K: 約45分(29.97p時)
4K: 約45分(59.94p時)

Full HD: 約50分(59.94p時)、約55分(120p時)
引用:富士フイルム公式サイト X100VI 主な仕様

変更が加えられた部分

今回比較している項目についての変更点を全て書き出すと以下のようになります。

  • 画素数が4020万画素に増加
  • X-Trans CMOS 5 HRセンサーに変更
  • 重量が約40g増加
  • ボディー内手ぶれ補正の搭載
  • 標準出力感度の下限が拡大
  • バッテリー持ちが若干向上
  • フィルムシミュレーションに「REALA ACE」「ノスタルジックネガ」「ETERNAブリーチバイパス」が追加
  • 最大4K/30pから6K/30pにまで解像度が増加
  • 動画の実撮影電池寿命が向上
  • チルト角度が前機種X100Vの30°から45°に改善

以下、説明を加えたいと感じた部分のみ触れていきます。

画素数が4020万画素に増加

前作のX100Vが2610万画素だったのに対して、今作のX100VIは4020万画素とかなり高画素機となった印象。

手ぶれ補正機能を搭載したことによって高画素化したとしても、以前よりもより手ブレを機にすることなく撮影が可能になると考えられ、撮影が快適になりそう。

X-Trans CMOS 5 HRセンサーに変更

同じく富士フイルムが販売しているX-T5というカメラと同型のセンサーとプロセッサーを搭載したということになります。

引用:X FUJIFILM X-T5
重量が約40g増加

ボディーサイズに変更はないものの、やはり手ぶれ補正等の機構を搭載したことによって、重量が増加。

そこまで気になる変化ではないものの、ポケットに入れたりするにはちょっと重くなったかなと体感できるレベルかと思います。

ボディー内手ぶれ補正の搭載

これがいちばんの目玉と言っても過言ではないでしょう。

手ブレ補正機能は欲しい、でも小型軽量デザインはそのままがいい。この相反する要望をX100VIは実現しました。薄型・軽量な5軸・最大6.0段*のボディ内手ブレ補正システムを新規開発することで、従来モデル*から重量・サイズ増を感じさせず、シリーズの特徴であるコンパクトさを維持。更に幅広いシチューションでX100VIでの撮影をお楽しみいただけます。

X FUJIFILM X100VI
フィルムシミュレーションに「REALA ACE」「ノスタルジックネガ」「ETERNAブリーチバイパス」が追加

「REALA ACE」「ノスタルジックネガ」「ETERNAブリーチバイパス」が追加され、17から20種類になりました。

作例が公式サイトにあるのでぜひご確認ください。

ETERNAブリーチバイパスの説明はありませんでした。

X100シリーズが世界的に人気の理由

人気の理由はたくさん考えられますが、主だった内容としては以下の4つに集約されると思います。

  • センサーサイズ
  • 写り
  • コンパクト
  • デザイン

APS-Cという絶妙さ

センサーサイズがAPS-Cとコンデジのような括りの中では最も大きいセンサーサイズと言っても過言ではないです。

APS -Cセンサーを搭載したコンデジは他にリコーのGRIII(GRIIIx)などがありますが、これくらいです。

2024年の第二四半期にLeicaのD-Luxシリーズの新モデルのD-Lux8がAPS-Cセンサーを搭載する噂がありますが、これを含めても3機種です。

つまり、このサイズ感でこのセンサーサイズはかなり珍しいのです。

コンパクトでありながら、一眼カメラ級の写り

写りについてはセンサーサイズの大きさから素養はいいことは説明するまでもないでしょう。

これに加えて、富士フイルムのカメラにはフィルムシミュレーションというフィルムカメラの写りをデジタルで再現することのできる機能があります。

RAWで後からガッツリと編集する人にとってはあまり必要のない機能かもしれないですが、手軽に撮ってレタッチをしない人であればものすごい楽しい機能かと思います。

レンズ一体型でコンパクト

今作は若干重量が増加しましたが、それでも性能てんこ盛りで500g台は全然許容範囲。

レンズが薄く一眼カメラと違って四角に近い形のために、非常に持ち運びしやすいので日常カメラにピッタリ。

無骨過ぎないシックでレトロなデザイン

軍艦部分の操作系やデザインが非常に秀逸で、ファッションアイテムとしてのオシャレさも兼ね備えているカメラデザイン。

最近のニコンなどもこちらの方向性のカメラが多いですが、私もガチの作品作りの用のカメラ以外にも普段から持ち歩く用のカメラが欲しい時はデザイン重視で選ぶのでこう言った用途でデザイン性の高いカメラが人気なのでしょう。

あとは純粋な女性人気とか。

今作のX100VIを買うべきか

結論から言うなら買うべきです。在庫不足問題で買えるかどうかは別ですが、、、

買うべきか悩んでいる時点で、少し気になって状態だと思います。価格こそ高いですが、中古価格は安定することが予想されるので、売価も高いまま維持されるので、売り買いで損は発生しにくいと思います。

また、描写自体スペック部分から見る限りは、最新機種のミラーレスカメラと遜色ないくらいのハイスペックですから、このクラスでAF性能や写りが悪いというのは考えられないため、迷っているくらいなら買える時に買っておくべきです。

最後に伝えたいこと : 28万円って高くない?いやそうでもないぞ。

いわゆるコンデジ的な見た目をしているだけに、価格のインパクトだけが一人歩きしている感じします。

円安の影響など様々あるせいでもありますが、サイズ感と性能自体はカメラ業界では独走状態だと思うので、高いは高いですけど今後はこれがスタンダードになっていくんだろうなというカメラだと感じました。

LeicaもAPS-Cセンサーのコンデジ界隈を狙い撃ちしてきそうなので、今後も楽しいカメラライフが送れそうです。

以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!

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