アクションカメラの選択肢が増え、今では御三家としてGoPro,Osmo Action,Insta360が登場しています。
ただ、形はほぼ同じ、性能もほとんど同じのように見えますよね。
そこで今回は、最新機種であるGoPro12、DJI Osmo Action4、Insta360 Ace Proの性能をそれぞれ比較し、どんな人にどのアクションカムが最適か、私なりの考えをまとめました。
どのアクションカムを購入しようか、スペックで迷っている人必見の内容です。
GoPro12、DJI Osmo Action4、Insta360 Ace Proスペック比較表
GoPro Hero 12 Black | DJI Osmo Action4 | Insta360 Ace Pro | |
---|---|---|---|
定価1 | 62,800円 | 58,300円 | 67,800円 |
センサー性能 | |||
画素数 | 2760万画素 | ? | ? |
センサーサイズ | 1/1.9インチ | 1/1.3インチ | 1/1.3インチ |
レンズ性能 | |||
焦点距離2 | 広角=12mm 望遠=39mm | 広角=9mm 望遠=24mm | 16mm |
絞り値 | f/2.5 | f/2.8 | f/2.6 |
フォーカス範囲 | 0.6 m 〜 ∞ | 0.4 m 〜 ∞ | ? |
ディスプレイ性能 | |||
サイズ | 背面:2.27インチタッチLCD 前面:1.4インチカラーLCD | 背面:2.25インチ 前面:1.4インチ | 背面:2.4インチ |
解像度 | ? | 背面:326 ppi 360×640 前面:323 ppi 320×320 | ? |
動画性能 | |||
解像度 フレームレート | 5.3K (8:7) 30/25/24fps 5.3K (16:9) 60/50/30/25/24fps 4K (8:7) 60/50/30/25/24fps 4K (9:16) 60/50/30/25fps 4K (16:9) 120/100/60/50/30/25/24fps 2.7K (4:3) 120/100/60/50fps 2.7K (16:9) 240/200fps 1080 (9:16) 60/50/30/25fps 1080P (16:9) 240/200/120/100/60/50/30/25/24fps | 4K (4:3) 24/25/30/48/50/60fps 4K (16:9) 100/120fps 4K (16:9) 24/25/30/48/50/60fps 2.7K (4:3) 24/25/30/48/50/60fps 2.7K (16:9) 100/120fps 2.7K (16:9) 24/25/30/48/50/60fps 1080p (16:9) 100/120/200/240fps 1080p (16:9) 24/25/30/48/50/60fps | 8K (16:9) 24fps 8K (2.35:1) 24fps 4K (4:3) 60/50/48/30/25/24fp 4K (16:9) 120/100/60/50/48/30/25/24fps 2.7K (4:3) 60/50/48/30/25/24fps 2.7K (16:9) 120/100/60/50/48/30/25/24fps 1440P (4:3) 60/50/48/30/25/24fps 1080P (16:9) 240/200/120/100/60/50/48/30/25/24fps (最大4K30fpsでの撮影時にアクティブ HDRが有効) |
モード | ビデオ HDRビデオ ビデオループ スタートレイル ライトペインティング ライトトレイル | 標準動画モード スローモーション ハイパーラプス タイムラプス | 動画(カメラ内アクティブHDR) FreeFrame動画 PureVideo スローモーション スターラプス タイムラプス タイムシフト プリ録画 ループ録画 |
Log撮影 | 8-bit 10-bit (4K以上) (GP-Log) | 10bit (D-Log M) | ? (できないらしい) |
音声ファイル形式 | WAV (RAW形式の音声取得) | 48 kHz 16-bit、AAC | 48 kHz, 16-bit, AAC |
水平"維持" | 最大27度 5.3K60、4K120、2.7K240、1080/240 | 最大45度 | 45度 |
写真性能 | |||
解像度 | 2713万画素 (5568X4872) | 約1000万画素(3648×2736) | 4800万画素 (8064x6048) 3600万画素 (8064x4536) 1200万画素 (4032x3024) 900万画素 (4032x2264) |
モード | 標準の写真 バーストフォト ナイトフォト | ? | 写真 HDR写真 インターバル バースト写真 |
ボディー | |||
防塵・防滴性能 | 潜水ケースなし:10m 潜水ケースに入れた状態:60m | 潜水ケースなし:18m 潜水ケースに入れた状態:60m | 潜水ケースなし:10m 潜水ケースに入れた状態:60m |
ボディーサイズ (幅×高×奥行き) | 71.8 × 50.8 × 33.6mm | 70.5 × 44.2 × 32.8mm | 71.9 x 52.15 x 38.5mm |
重量 | 154g (カメラ本体とマウントフィンガー + バッテリー) 121g(バッテリーを除く) | 145 g | 179.8g |
動作温度 | -20℃ 〜 40℃ | -20℃ 〜 45℃ | -20℃ 〜 40℃ |
バッテリー | |||
バッテリー容量 | 1720mAh | 1770 mAh | 1650mAh |
バッテリー持続時間 | 90分(5.3K30) 1080p30で150分以上 | 160分 (1080p/24fps (16:9)動画撮影) | 100分 (4K30fps アクティブ HDR 動画) |
充電時間 | 約2時間 (3A / 15W) 急速充電 (0から80%まで) 約3時間 (1A / 5W) 充電時間 (0から100%まで) | 約18分 (0から80%まで) 約49分 (100%まで) | 46分 (30W急速充電アダプター使用時) 63分(5V/3A) |
GoPro12、DJI Osmo Action4、Insta360 Ace Proの特徴的な違い
一部性能が不明・非公開な箇所がありますが、性能表からわかる特徴的な違いがあります。
センサーの画素数に明確な違い
GoProのみ正式に公開されていて、他の2機種は不明ですが、写真や動画の最大解像度からある程度センサーの画素数はわかります。
GoProは2760万画素、DJI Osmo Action4は最低でも1000万画素、Insta360 Ace Proは最低でも4800万画素となっているはずです。
センサーサイズが少し違う
大した差ではないですが、GoProのセンサーサイズが一番小さい1/1.9インチとなっています。
DJI Osmo Action4は1/1.3インチ、Insta360 Ace Proも1/1.3インチです。
画素数とセンサーサイズの関係を考えると、スペックだけ見れば、最も暗所性能が高そうなのはDJI Osmo Action4となりそうですね。
ただ映像の処理技術によっても大きく、変わる点ではあるのは注意が必要ですが、私が映像など確認した限りではとても美麗な映像でした。
また、Insta360 Ace ProはAI処理にて高感度耐性を高めているようです。
動画性能について
全体的な動画の性能については、3機種とも拮抗した実力を持っていると言えると思います。
最大の解像度に違いがありますが、9割のユーザーはせいぜい4Kまでしか使うことはないと思うので、必要十分だと言えます。
ですが、この点Insta360 Ace Proが8Kまで録画できる(カタログスペックでは)ということは、排熱処理に自信がある可能性が高いので、4K等の録画で熱停止などが発生しにくいことが想定できます。
つまり、安定して長時間録画可能というわけです。
なお、Log撮影(後から色や明暗を調整する前提の撮影機能)はGoProとOsmoのみの搭載です。
写真性能について
解像度がそれぞれ大きく異なります。
GoPro12は約2700万画素、DJI Osmo Action4は約1000万画素、Insta360 Ace Proは900万画素から4800万画素と解像度を細かに選択することができます。
確認できたところだけだと、写真のモードは最もInsta360 Ace Proが多いため、画素数などを考えると一番写真にも重きを置いている、アクションカムといえます。
ボディー
潜水性能や動作温度、重量・ボディーサイズなど、全てにおいてDJI Osmo Action4が優れた性能を持っています。
特に動作温度は多くの人にとって重要なスペックだと思いますが、おおよそ-20度から40度のところ、45度までになっています。
バッテリーライフ
バッテリーはカタログスペックと実際の性能が乖離しやすいですが、実際の数値でもDJI Osmo Action4が優れている様子です。
スペックからわかる3機種の強み・弱み
私個人の考え・意見を述べていきます。
GoPro Hero 12 Black
ココがおすすめ
・撮影が便利になる機能が多数
・40以上のアクセサリーがある拡張性能
一番長くアクションカメラを製造してきたノウハウの蓄積に強みがあると思います。
例えば、HindSightという機能やスケジュールキャプチャーとデュレーションキャプチャーは撮影を楽にしてくれる魅力的な機能だと思います。
HindSight (ハインドサイト) は、録画開始前の映像を最長30秒間記録します。シャッターボタンを押すタイミングが遅れても、決定的瞬間を逃しません。
スケジュールキャプチャーでは、最大24時間前からスケジュールを設定しておくことで、GoProを自動的にオンにして撮影を開始できます。デュレーションキャプチャーでは、15秒から3時間までの長さのビデオクリップを簡単に撮影できます。
新しいHERO12 Blackの紹介
また、拡張性は他の2機種を圧倒していて、40以上のアクセサリーに対応しています。
現在公式ストアでは、61個のアクセサリーがありました。
この辺りの利便性や拡張性を求める人にとってはGoProがおすすめです。
また、タイムコードの同期やインタビューやナレーションの録音で、AppleのAirPodsやBluetoothイヤホンなどのワイヤレスマイクを使えるようになったので、遠隔での音声コマンドを使う場合や、カメラのアラートを聞き取りたい場合には便利です。
ココが気になる
・高温になりやすい
・アクセサリーが物によって難あり
今回は最新機種の比較ということで、GoPro12を使って記事を書きましたが、正直そこまで大きなアップデートは行われていません。GoPro11との比較はこちらの記事で行なっていますが、値段がそこそこ違うので、無理して最新機種を買う必要性はなさそうです。
また、熱停止問題がそこまで改善されているように思えません。ユーザーの用途が車載や過酷な環境での利用を考えると4K以上の長時間撮影に直接的に影響する要素が対策されないのはいかがなものかと率直に感じます。
アクセサリーも物によっては利便性を損ねるものあったり...
DJI Osmo Action4
ココがおすすめ
・高感度耐性
・熱停止しにくい
全体的に低照度に強い、かつ、より過酷な撮影環境でも安定して撮影できる耐久性に強みがあります。
画素数こそ少ないですが、そこを必要十分なレベルに落とすことで撮影の安定性の向上等に繋がっています。
充電速度もかなり早く、マウント部分がマグネットで装着できるなど非常に便利な設計です。
真夏や真冬の屋外での撮影などで録画安定性を求める人や主に動画メイン(写真をほぼ撮らない)で使う人におすすめ。
ココが気になる
・手ぶれ補正のクロップで画質低下
メリットでもあった低画素数がデメリットにもなります。
というのも、手ぶれ補正というのは画面をクロップしてブレを後処理で補正しています。
つまり、最大画素数が4Kということは手ぶれ補正の設定や効き具合によっては、画質が4Kではなくなる場合があるのです。
Insta360 Ace Pro
ココがおすすめ
・高画素
・画面フリップ機能
解像度が高く、動画だけでなく、写真も他の2機種よりも高解像度で撮ることができます。
また、スクリーンがフリップ式で自撮りなどとてもしやすい設計で、当然、自撮り棒を装着した時は後処理で消せます。
DJI Osmo Action4と同様にマウントをマグネット装着できるのも加点です。
アクションカムに画質を求めている人におすすめのカメラ。
ココが気になる
・レンズ保護カバーがない
レンズを保護するアクセサリーが存在しないのは気になるところです。
アクションカムである以上、手荒に使いたいときがあるのに、本体のレンズが傷付く可能性を最小限にできないとなれば、私なら購入を躊躇します。
一推しカメラはこれ
私的にはDJI Osmo Action4がおすすめです。
アクションカメラを買う人の用途は多くが、ガサツに扱える動画撮影カメラが欲しいというニーズではないかなと思います。
もし写真を本気で撮りたいなら、別にスマホでいいですよね。だっていちいち取り込む手間など必要ないですしね。
それを考えると、明るさに関係なく最低限スマホより綺麗な映像が撮れて、かつ、長時間撮影できる、そして映像にこだわりがある・仕事にしている人に嬉しいLogが使えるDJI Osmo Action4が消去法で残ると私は考えます。
最後に伝えたいこと : 用途と強みの合致が重要
アクションカメラはどれもまだまだ成熟の余地があるなと感じる性能でした。
なので、結局は自分の用途とその機材が持つ機能が自分にとって有用かどうかの判断です。
以下のように判断する要素はたくさんありますが、重要度は人によって変わるため、今回の情報も踏まえつつ比較検討することをお勧めします。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!