写真の技術において初心者と上級者(ハイアマチュア・プロ)の差が何かといえば、私は「自分のしたい表現を写真に落とし込める技術の差」だと考えています。
では、この技術をどう伸ばせばいいのか、私なりの意見はまずは「無意識の技術レベルを上げること」ではないでしょうか。
そこで今回は、その無意識でできるようになるべき撮影時のコツについて解説していきます。
写真が上手な人が無意識的にどんなことを気を付けて撮影しているのか知りたい人必見の内容です。
初心者の90%が意識できていなくて、上級者が無意識にやっている3つの撮影のコツ
- 被写体のバランス
- 背景選択
- 太陽(光源)の位置
被写体のバランス(はみ出し・見切れ)
バランスが良いのはどっち?
下の写真をあなたがバランスの良さで評価するなら、どちらが良いと思いますか?
おそらく、99%の人が左の方がバランスが良いと感じるのではないでしょうか。
バランスが悪い理由
構図的な問題もありますが、一番は画面を大きく占有している木が左側によっていることで、画面外にはみ出している・見切れているところにあるでしょう。
この写真は誇張しているのでこんなふうになっていない、と思うかもしれませんが、割と多くある例です。
よくありがちな見切れ写真
初心者の方でも、着眼点や撮影のアイディアが素晴らしいことは普通にあります。
しかし、この写真のようにせっかく映っている電車の先頭が手前の建物に隠れているように、若干映っていないということが多くあります。
特段悪いわけではないとも思いますが、こういった細かな部分に初心者と上級者の違いが現れたりします。
他にも画角ギリギリなども全体のバランスが悪くなるので注意です。
余裕のある方は基礎的な構図を覚えておくと、このような見切れ・はみ出しなどは自然となくなっていくので、ぜひこちらの記事をご活用ください。
背景選択
多くの人は被写体(主題)には気を遣うことはできています。
何を映そうか、どんなふうに撮ろうか、考えられている人は多いです。
しかし、さらに高い次元で写真を撮影している人は、被写界深度が浅い写真(ボケている写真)で背景が存在するものにも何を映そうか・映さないかを考えています。
この写真は、主題が飛行機と副題がビル群です。羽田空港と言わずとも、都会で海に面した場所の空港で飛行機が離陸している状況だと写真で伝わりますよね。
このように主題も大切ですが、副題は写真において主題を引き立てる重要な要素ですから、これにも意識を向けられるとより写真の価値が上がるように思います。
太陽(光源)の位置
映像関連の用語として、「ゴールデンアワー」や「マジックアワー」という時間帯があります。
これらは平たくいえば、写真や動画が映える時間帯です。
このような言葉があるように、特に自然を相手にする場合は、太陽の位置を意識すると一層写真が素晴らしいものになります。
朝・夕の太陽が低い時間帯でなくても、太陽の位置によってゴーストやフレアを使って写真をより幻想的にすることも可能です。
カメラが光を記録する機械である以上、光を知ることは写真上達への重要な一要素となります。
朝・夕暮れ時の写真
日の入り寸前は徐々に暗くなる為に、陰影が生まれやすくなります。
空が色付きやすい時間帯でもあるので、普段の景色がフォトジェニックに映ります。
サイド光・逆光
太陽の位置と撮影環境が揃えば、背景を真っ黒にすることも可能です。
逆光は太陽の光をトゲトゲさせる(光条)を出すことができるので、写真にアクセントを加えることができます。
最後に伝えたいこと : 場数を踏んで無意識化
これまでに述べてきたことは言語化できるもので、比較的伝えやすいものに絞りました。
これらを最初から無意識的に写真に落とし込むのはかなり難しいですが、何回も撮影中に考えることで、自然と思考しなくてもできるようになっていきます。
大変ですが、無意識に落とし込めると自分らしい写真を撮れるようになっていくと思います。
今回触れた内容以外にも、技術というのは存在するので、さらに勉強したい方はこちらの記事をご覧ください。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!