カメラの設定の重要項目のシャッタースピード。これの理解を深めれば写真表現の幅は大きく広がります。
そこで今回は、SSの応用方法について初心者の方にも伝わるように丁寧に解説していきます。
表現の幅を広げたい人必見の内容です。
この記事で学べること・長時間露光に必要な機材
シャッタースピードを変化させて長時間露光(バルブ)で表現を増やそう
今回のポイントはこの2つです。これらをマスターできれば、今までと違った・人の眼では見れない写真表現が可能になります。
- 夜間の長時間露光
- 昼間の長時間露光
- 流し撮り
SSをマスターすると表現の幅が広がる
初心者向け記事では、基本的にシャッタースピード(以下、SS)が遅いほど星などの暗い場所、SSが速いほど鳥などの動きものを撮るのに向いていて、なるべくSSは速くして撮影するようにと説明しました。
しかし、中級・上級者向けでは表現によってSSを変えることで写真表現の幅が増えるので色々試すと面白いです。
長時間露光についての知識
基本的に長時間露光というのはシャッタースピードをゆっくりにして光量を確保するので、夜間の写真で使う技法ですが、フィルターを用いることで昼間でも使うことができます。
夜間の長時間露光(バルブ)
カメラのモード選択で「B」という表示があると思いますが、それは任意の時間シャッターを開くことができるモードです。
例えば、B以外のMやTvなどではシャッタースピードの選択は30秒までしかないと思います。ですが、Bモードにすればシャッターを押している時間だけシャッターを開くことができます。
その際にはレリーズという道具を使う必要があります。ブレをなくす工夫です。
昼間の長時間露光
SSを遅くして撮影するということは、その分だけ明るくなります。昼間だと白飛びしてしまうのがほとんどです。
そうなるとF値を絞ったり、ISO感度を下げる必要があります。しかし、F値は絞りすぎると回折現象によって画質の劣化を招いたりしてしまいます。
そこで、以下の写真のようなレンズにつける減光(ND)フィルターというものを使用します。
NDフィルターでもND8やND1000のように露光調節が可能です。NDの値は固定式と可変式があり、形も丸型・角型があります。
可変式はND濃度を変えられるメリットがありますが、特に安いものは減光ムラができたり、レンズフードを付けれない、ケラレ(周辺の光量が落ちる)が発生するなどのデメリットも生じやすいです。
また、長時間シャッターを開けるということは三脚は必須であり、シャッターボタンを押す際の振動にも気を付ける必要があります。
なので、先ほども述べましたが、遠隔でボタンを押すレリーズという機材も必要になります。
純正品はかなり高価でいろいろな機能が付いていますが、純粋にシャッターの役割のみならば安いモノでも大丈夫です。
私はカメラを始め手間もないころにお試しで購入した600円のレリーズをいまだに使っています。レビューもしているので気になる方はこちらの記事をどうぞ。
作例
水の表現
長時間露光をすることによって水は滑らかになり、より、幻想的な雰囲気を演出することができます。特に右の写真のような、リフレクションを撮影したい場合も長時間露光するといいでしょう。
ただ、長時間露光するということは、葉っぱなどが風で揺れた場合残像のように揺れてしますので、なるべく広角で撮影するようにしましょう。
右端の上の葉っぱが揺れているのがお分かり頂けると思います。
流し撮り
被写体を画角に入れ続けることで、被写体はブレず背景が流れるため、躍動感のある写真になります。
撮影の仕方はシンプルで被写体をカメラの画角の中心に入れ続ければ撮影できます。
最後に伝えたいたこと : 取り敢えず挑戦してみる!
新しい備品・機材を導入する必要があったり、流し撮りに関しては最初のうちは難しいですが、慣れればとてもかっこいい写真が撮影できるようになると思います。ぜひ挑戦してみてください。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!