動画撮影でNDフィルターが必要ないと思った3つの理由

2023,01/29

「動画撮影にNDフィルターが必要です!」と言われて僕もNDフィルターを付けて撮影していました。しかし色々と不満が出てきました。

そこで今回は、僕が動画撮影の際にNDフィルターの装着を止めた理由をエピソードを交えて紹介します。

NDフィルターを付ける必要があるのか迷っている人必見の内容です。

この記事で学べること
工藤瑛志
・ワンオペ動画撮影者の意見

・NDフィルターを装着するデメリット
・NDフィルターを装着するメリット

動画撮影でNDフィルターを使うのを止めた3つの理由

僕がNDフィルターの使用を止めた理由はこの3つです。

ココがダメだった

・露出のコントロールがワンオペでは辛い
・2次利用をしにくい
・カメラの台数が必要になる

露出のコントロールがワンオペでは辛い

細かく説明しませんが、動画のシャッタースピードはある程度決まっていて1/100secとかです。私の場合は24fpsで撮影していたので1/50secにしていました。

ここら辺の基礎的な話は別記事で紹介しているので、こちらの記事をご覧ください。

カメラの露出のコントロールは、シャッタースピード・F値・ISOで行いますよね。しかし、F値でコントロールすると被写界深度が変化して、ボケ感に影響がでるのでここも固定になります。するとISOで露出をコントロールする必要がありますが当然、ISOもほぼ固定。

先ほど述べたようにNDフィルター装着時の定石なシャッタースピードも固定。じゃあどうするかといえば、可変式のNDフィルターで露出を変化させる必要が出てきます。

可変NDの可変がどれだけ簡単にできるようになっているとはいえ、カメラのダイアルを回せば終わる操作とはスピードの次元が違います。

これは私のように動き物を撮影する人だけの話かもしれませんが、兎に角ワンオペだと時間との勝負です。そんなときにいちいち、NDフィルターの濃度を調整している時間などないのです!

映像にこだわる必要はありますが、何より映像がしっかり撮れている必要性の方が大きいため、正直シャッタースピードにこだわることはやめました。

もちろん水の表現など演出上必要な場合はつけますがね

切り抜いて2次利用をしにくい

これはかなり稀有な事情かとも思いますが、私はブログを運営する中で使用する画像を動画から切り抜いたりします。

人が映ることでサイズ比較がしやすいなどの理由から自撮り部分も積極的に使います。そういったときに遅めのシャッタースピードの映像だと当然素早い動作に対しては残像が残ります。

このyoutube動画を見てもらいたいのですが、足の残像が結構分かりやすいですよね。

そのような理由から動画を切り抜いて写真として使用したい場合には、NDフィルターの使用は必要ないかなと感じました

カメラの台数が必要になる

私は動画作成の際に、カメラを2台使っています。動画撮影用と写真撮影用です。それぞれキャノンのRPとR6です。基本的にRPが動画、R6が写真&動画(Bロール)といった具合。

元々はR6単体でこなしていたのですが、無理があったので2台体制にしてRPにNDフィルターを装着してました。しかし、結局映像の滑らかさに差が生じて気持ち悪いと思ったので止めてしまいました。

もし、あなたが写真も撮りたいし動画も撮りたいという場合にNDフィルターを付けた場合、最低2台(3台あれば嬉しい)カメラを用意する必要がでてきます。そうでない場合は角型の着脱が簡単なものを使わないとストレスフルな環境になると思います。

もちろん動画しか撮らないという特化型の場合はこんな心配をする必要はありませんが。

NDフィルターを使った方がいいことも多い

手振れすら映像のアクセントとしていい感じになる気がする

これは個人的な意見ですが、映像に程よく残像が残るため手振れに雰囲気が出る気がします。

かなり誇張した例になるかと思いますが、サッカーボールで例えるならこんな感じ。違いはただ残像を加えただけ。

シャッタースピードが速いとただのフレームレートの低いパラパラ漫画のように見えてしまって、画が一枚一枚独立してるようで雰囲気がない気がするんですよね。

フレームレートが60fpsなどの場合にはシャッタースピードが速くとも感じにくいとは思いますが、24・30fpsだとこれが顕著。雰囲気についての定義をうまくできないので、僕の言いたいことが伝わているかが心配ですが(笑)

ISOが上がりにくい

シャッタースピードがゆっくりが故に、当然光量は十分なためISO感度が高くなりにくくノイズの発生が抑えられますよね。

もちろん、昼間はむしろ調整が大変な可能性すらあるので、一概にメリットかというと微妙ですが、レバー付き可変NDなどを使えばF値を自在に操ってより、表現を突き詰めることができると思います。

まとめ : SNSネイティブ世代は逆に違和感かも

NDフィルターに関しては投げやりですが、完全にあなたの状況と相談してもらうのが一番ということです。

ただ私が思うのは、最近の個人で動画撮影をする人はiPhoneなどで撮影しているので、シャッタースピードがゆっくりな映像に逆に慣れていないのではと思っています。

ひと昔前ならプロの映像を目にする機会の方が多かったのかもしれません。ただ今はそうではないですよね。なのでNDフィルターの装着に関わらず撮影の知識に関しては時代に合わせて最適化してけばいいのかなと僕は考えています。

以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!

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