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RAWとJPEGは同じ''画像''と思われている方もいらっしゃると思いますが、全く別物です。本稿ではそれら違いについて初心者の方にもわかりやすいように解説します。
この記事はこんな方におすすめ!
・RAWとJpegのどちらで撮影するか迷っている人
RAWとJpegの違い
簡潔に言ってしまえばこの3つが主に違います。
ココが違う
・情報量
・レタッチの有無
・データサイズ
もっと詳しく見ていきましょう。
情報量
情報量と一言で述べられても困ると思うので、具体的なデータをリストにしました。
RAW画像 | JPEG画像 | |
画像劣化 | 無 | 有 |
bit数 | 12,14,16bit | 8bit |
色階調 | 4,096-65,536階調 | 256階調 |
レタッチ | 可 | ほぼ不可 |
画像劣化
RAWもJPEGも何もしない状態で、比較しても違いは判らないと思います。ただ、その情報量の違いからレタッチした際に、違いが生じます。
よくRAWとJPEGは料理に例えられますが、私は卵に例えたいと思います。
RAWは殻付きの生卵。JPEGは目玉焼きだと考えています。つまり、生卵であれば目玉焼きでもスクランブルエッグでも、玉子焼きでも、レパートリーがいくつもあります。しかし、目玉焼きは味付けに醤油を使うか、塩コショウを使うかといった変更くらいしかできません。
したがって、後から大きく味を変えようと色々変更を加えると雑味となる=これが画質の劣化に繋がるということです。
要するに、かなりレタッチをしたい場合には、RAWでの撮影が必須となるわけです。
bit
RAWデータは12-16bitがほとんどで階調数が膨大なので、色が滑らかに変化していきます。しかし、JPEG画像は8bit固定なので色情報がRAWに劣ります。
※bitについては詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
レタッチの有無
ホワイトバランス
RAWデータは、後からホワイトバランス(以下、WB)や露出を大きく変えることができます。
同じ設定をペーストしました。RAWデータの方は色温度が2841K(2000~50000)に対し、JPEGは-21(-100~100)とWBを後から変更することはほぼ不可能です。


露出
露出の変更に関しても、RAWの方が優れています。
RAWとJPEGの露出量は+5.00と同じ値ですが、明るさが大きく異なるのが分かると思います。


RAWのレタッチは必須
そもそもRAWデータは、現像ソフト等でないと表示できません。それに対してJPEGはどんなデバイスでも見れます。なので、RAWはレタッチして、JPEGやPNGに変換する必要があります。
データサイズ
上記で述べてきた通り、RAWは情報量が膨大です。その分データも重いです。
EOSR6+RF24-105mm f4L IS USMのDNGファイル(AdobeのRAWファイル)で42.2MB。JPEGは16.2MBと3倍近いデータ量の違いがあります。


直撮りですみません。
おまけ知識
JPEGとPNG
JPEGは非可逆圧縮ですので文字通り、保存を繰り返す度、情報が間引かれていき、容量が小さくなっていき画質が劣化します。しかし、PNGは可逆圧縮なので保存することで画質が劣化していくことはありません。
まとめ
RAWのメリット
・情報量の膨大さ
・劣化しない
・白飛び黒潰れをある程度修復できる
・JPEG,PNG,TIFF等に変換可能
RAWのデメリット
・データが重い
・現像が必ず必要
RAWの場合露出や色温度のミスなどを後から直せるので便利ですね。
JPEGのメリット
・レタッチ不要
・どんなデバイスでもすぐ見れる
・容量が軽い
JPEGのデメリット
・追い込むたくさんの数値の変更をすると破綻する
・保存を繰り返すことで画質が劣化していく
もしも迷った場合は、RAW+Jpegなどの撮影方法をするのもいいかもしれません。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!