カメラを始めたばかりの方にとっては、F値やISO感度と並んで最初に必要な知識と言えるシャッタースピードです。しかし、「なんだか数字をどう動かせばいいのか分からない」という方々ほとんどだと思います。
そこで今回は、初心者の方に向けてシャッタースピードについての基礎知識を作例と併せて解説していきます。
必要最低限の知識だけ押さえたい人必見の内容です。
この記事で学べること・被写体ごとのシャッタースピードの目安
シャッタースピードの目安と必須な知識
シャッタースピードを変化させると以下のことが変わります。
- 明るさ
- 表現(見え方)
言葉だけでは分かりにくいので、実際に写真と一緒に見ていきましょう。
そもそもシャッタースピードとは
シャッタースピード(以下、SS)とは、シャッターが開いている時間のことです。つまり、SSが速いほど動いている被写体をブラさずに写し止めることができ、手ブレも少なくできます。
反対に、SSを遅くすることで、水の流れであれば、滑らかにすることができます。
こんな感じでSSを変えると、ダイナミックな動きを表現したり、動きを止めたりと自在にコントロールすることができます。
1/4⇔1/8と速い方向や遅い方向にSSを一段階変化させることを「SSを”1段”速くする(遅くする)」といいます。これは、これ以外のカメラ用語である、F値やISO感度についても同じですので、ぜひ覚えてください。
最初のうちは被写体をしっかり止めることが重要
カメラに触れて間もない方は、手振れを抑えるためにSSはなるべく速くして撮影することがおすすめです。 理由はシンプルで、ブレた写真は基本的に作品としては成立しないからです。
SS を遅くして疾走感を演出する「流し撮り」などのテクニックなどもありますが、難易度は高いですし、初めは被写体ごとにどれくらいが適切なSSかが感覚として理解できていないので、最初は基礎をしっかりと身に付けるために、被写体を止めて映すこと意識しましょう。
おおよその目安として屋外は1/500以上、屋内であれば1/200以上確保すると最低限、手振れやノイズを抑えることができます。
このような写真は何を表現したいのか明確な意図がない限り、作品としては成立しにくいと思うので、ブラさないことを最初は意識しましょう。
被写体ごとのシャッタースピードの目安
私なりの解釈ですが、被写体ごとにはある程度基準となるシャッタースピードがあります。ぜひ参考にしてみてください。
環境の明るさごとのシャッタースピード
シーン別に簡単に解説すると、夜間など暗いときはシャッタースピードを遅くして光量を確保し、昼間などの明るいときはシャッタースピードは速くして撮影します。
【暗いとき】30秒~1/2
暗所でSSを遅くすると軌跡を映すことができるので、人間の目では見れないような景色を映し出すことができます。
【明るいとき】1/250秒~1/2000秒
動きものを静止させ撮影するのが基本です。最初のうちは十分なシャッタースピードを確保し、ブレのない写真を撮影することを心掛けるといいと思います。
昼間にシャッタースピードを遅くする、長時間露光の方法についても別記事で解説していますのでご覧ください。
被写体ごとのシャッタースピードの目安
【動きの速い被写体】動物・乗り物
1/800sec~1/4000sec
ブレないようにするにはこのくらいが必要になります。
当然シャッタースピードは速いと光量が落ちるので、基本F値は一番小さい値(開放)にして撮影します。
【動きがゆっくり・静止している被写体】風景・花・人・食べ物
1/250sec~1/800sec
基本はこの値間で十分です。
しかし、特に食べ物などを撮る際、屋内で暗かったりする場合には1/50sec程度まで下げて撮影する場合もあります。
【暗所での被写体】夜景・花火・星
30sec~1/2sec
ここまでシャッタースピードを遅くすると手振れが発生しやすくなるので必ず三脚が必要になります。
最後に伝えたいこと : 最初はブラさないことを意識
カメラを始めたばかりの方は、特にブレている写真になっていることが多いので、先ほど述べた通り、最初のうちはひたすら被写体をブラさないように撮影することを意識しましょう。
またシャッタースピードだけでなく最初はF値やISO感度の知識も重要なので、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!