Sony FX30は私を含めて賞賛の意見の方が多い完成度の高いカメラ。しかし、100点という訳ではななく当然気に食わないポイントも使っていくうちに少し出てきました。
そこで今回は、私が1ヶ月使用した段階で発見した大小の不満をレビューとしてご紹介します。
FX30の購入を検討している人必見の内容です。(FX3も当てはまることが多々あると思うので、FX3を検討している方もぜひどうぞ)
Sony FX30を1ヶ月使用して発覚した改善してほしい5つのポイント
- 端子カバーとバリアングルモニターの干渉
- 水準器とヒストグラムを同時表示不可
- 全画素解像ズームは120fpsでは使えない
- アクティブ手ぶれ補正が使えるタイミングを選ぶ
- BaseISO以外の撮影はノイズが多い
端子カバーとバリアングルモニターの干渉
以前の購入時にレビューしたとき、USBやマイク端子のカバーの質感をCanon機と比較して褒めました。
しかし、マイクのジャックや付属のUSB-Cケーブルを使って外部給電しながら動画撮影をしようとしたときその端子のカバーとバリアングルモニターが若干干渉することに気がつきました。
そこまで致命的な問題ではないですが、モニターを真上から姿勢な際カメラと平行にモニターを出すことができないので不便です。
もちろん外部モニターなど使えば関係ない話ですが、カメラの価格帯など考えるとユーザー層は我々のような個人の動画制作者などの一人での撮影をする方が思うので、バリアングルモニターはやはり重要でしょう。
水準器とヒストグラムを同時表示不可
FX30に限らない話(FX3も)だと思いますが、本機は白飛び・黒潰れなどを確認するヒストグラムと水平を測る水準器が同時表示できずにボタンで切り替える必要があります。これは結構重大な問題。というかCanon機ではできていたので不便過ぎます。
切り替えはこのDispというボタンを押せば可能ですが、同時に見たいんです!!
このワンクッションの動作があるだけでかなり撮影への集中力を削がれます。解決方法はないようで、ファームウェアアップデートなどで改善されるのを待つしかないですね。
ちなみに水準器は一般的なものとデザインは同じですが、もう少し水平を示すインジケータの棒を長太くしてくれればもっと見やすいのになと思うことも多少あります。
全画素解像ズームは120fpsでは使えない
FX30やFX3には全画素解像ズームといったビデオカメラのズームのような機能があります。
Lサイズでも、解像感を保ったまま約2倍までズームできるのが全画素超解像ズームです。•••ソニー独自開発の全画素超解像技術を利用して、写真を構成しているすべての画素を解析し、画質劣化の少ない画像処理により拡大します。 撮りたい被写体により大きく迫り、高画質のまま撮影できるので、おすすめです。動画撮影時も使用できますよ。
引用 : https://www.sony.jp/support/ichigan/enjoy/dialogue/various-zoom-features/#:~:text=Lサイズでも、解像,処理により拡大します。
便利な機能ではありますが、全画素解像ズームが使えるのは1fpsから60fpsの間です。120fpsのスローモーション撮影の時にはどんなモードでも使うことはできません。
アクティブ手ぶれ補正が使えるタイミングを選ぶ
FX30はスタンダード手ぶれ補正とアクティブ手ぶれ補正があります。
スタンダード手ぶれ補正は一般的な電子IS程度ですが、アクティブ手ぶれ補正はボディー内手ぶれ補正が効いているかのような、かなり効きの強い手ぶれ補正です。
光学式5軸ボディ内手ブレ補正ユニットと、カメラに内蔵した高精度なジャイロセンサー、最適化されたアルゴリズムで手ブレ補正効果を向上させる「アクティブモード」を搭載。
引用 : https://www.sony.jp/pro-cam/products/ILME-FX30/feature_3.html
しかし、固定の画角であれば素晴らしい機能ですが、ゆっくりとしたパン・チルトの動きにアクティブ手ぶれ補正はおすすめできないです。理由は、映像が急減速するからです。
言葉で説明するのが難しいで動画をご覧ください。
この動画は歩行状態ですが、限界まで手ぶれ補正をかけて粘ってくれてしまうので、一定以上動くと”ギュン”と映像がブレてしまいます。
このような独特な動きが映像に生じてしまうので、見づらい映像になります。
改善策としてはスタンダード手ぶれ補正に切り替えると”ギュン”という動きはかなり軽減されます。SONYのレンズ左側面にはボタンがあり、一つメニューを割り当てられるので、私は手ぶれ補正の切り替えを設定しています。
BaseISO以外の撮影はノイズが多い
FX30のBaseISOはISO800とISO2500です。
私の場合撮影設定をISO固定ではなく、FlexibleISOという環境に応じてISOをカメラ側が変えてくれる設定での撮影をしていたのですが、やはり夕暮れから夜間など太陽が陰った時にはノイズが発生します。
FX30のせい、というよりもAPS-C機の宿命ではあると思うので、しょうがないと思っているところもあります。
最後に伝えたいこと : 総合的にはいいカメラ
不満はあれど20万円台の動画機としてはかなり優秀だと思うところもたくさんあります。実際乗り換えてからAFの優秀さやファンがあることによる長時間撮影が可能になったことなどメリットはたくさんありました。
今回の不満がそこまで気にならないよ、という方は買うとハッピーになれると思います。
いいところについては購入して間もないこちらのレビュー記事をご覧ください。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!