「トリミング」をするとき、あなたは意図があって、考えてトリミングを行っていますか。そうでなければ、写真の上達は緩やかではないですか?
この記事ではトリミングについての考え方を作例を用いて解説します。
トリミングをしたことない、難しそうと思っている人必見の内容です。
この記事はこんな方におすすめ!
・良いトリミングは何か知りたい人
良い構図はトリミングでも決まる!コツを徹底解説
私なりの良いトリミングのコツ・ポイントは2つです。
ココがポイント
・主題が引き立っているか
・受け手にコンセプトが伝わるか
結局のところ、あなたが撮影した写真が「記録」なのか「作品」なのかでポイントは大きく変わります。
記録であれば、正直状況が伝わるだけで十分ですし、構図を意識する必要もありません。ただ、作品として世に発表するならば、あなたが写したかったもの、伝えたいことを受け手に感じてもらう必要があります。
トリミングはやってはいけない!?
有名な写真家の方への質問で、「トリミングはしてはいけないと教わったのですが」や「トリミングはやってはいけない」みたいなものがありますが、そんなものはないです。少なくとも私はそう考えています。
芸術は自由なものなのに、なぜやってはいけないことが生じるのか。あるとすれば、主題ぶった切るトリミングくらいしか思いつきません。どんな感性でもそんなことをする人はいませんよね(笑)
ただ、悪いトリミングというのはもちろんあります。それを含めて良いトリミングについて、以下解説していきます。
トリミングの意味
トリミングをする意味は繰り返しですが、写真をより良くするためにあると自分は考えています。例えば、カメラのアスペクト比は3:2で固定ですよね。そういった場合より被写体を際立たせられる構図があるならば、トリミングは必須になります。
少しイルカが遠かったのでトリミングを行うことでより被写体が鮮明に見えるようになりました。
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つまり、上記のポイントの通り、「良いトリミング」は主題を引き立てます。
トリミングのやり方
順番
2.アスペクト比を決める
3.適切な構図を決める
2と3は同時に考えると決めやすいです。
撮影時点でほぼ完成している写真
今回は使用する写真は動物園での一枚。300mmで撮影したものの少し主題が遠いですね。
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1Whatを決める
コンセプトは、「副題の木からひょこっと顔を出した可愛いらしさを表現したい」としましょうか。
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こちらを覗くミーアキャット
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2アスペクト比を決める
もう少し顔が分かりやすいようにトリミングします。今回は画面を目一杯活用したいので、1:1でトリミングします。
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3使えそうな構図を決める
ここで腕の見せ所なのですが、構図を意識します。
ここでは、構図のバリエーションをある程度知っていないといけません。
構図が良く分からないという方は以下の記事に、厳選して頻繫に使う構図を紹介しましたので、ぜひご覧ください。
今回の写真では、三角構図と対角線構図を合わせた構図でトリミングできそうだと思いつきますね。もちろん、私が思いついただけなので、あなたは別の構図に気づいても何の問題もありません。
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どうでしょうか!コンセプト、可愛いらしさが伝わっていますでしょか。
ガラス越しなので画質は荒っぽい感じがありますが、お許しください。
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撮影時点で完成していない写真
先ほどのミーアキャットとは異なり、このままでは被写体が右に寄り過ぎている一枚です。
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1Whatを決める
コンセプトは、「今にも動き出しそうなカッコよさ」を全面に出したいとしましょうか。
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GUNDAM FACTORY YOKOHAMA RX-78-2
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2アスペクト比を決める
迷いましたが、今回は4:5にしました。
なるべく、ガンダムを肩まで入れつつ、頭部の位置が三分割構図の一枠に入り、アンバランスにならないようなアスペクト比はこれがベストでした。
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3使えそうな構図を決める
三分割構図と三角構図ですね。当たり前なことですが、二足歩行の被写体は三角構図になりやすいです。
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どうでしょうか。トリミングがない状態のものよりも、より接近した状態に見えるので、造形のカッコよさやメタリック感、重厚感がより伝わりやすくなったと思います。
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まとめ : トリミングは練習あるのみ
構図を探すのは写真を見て、探す癖を付ければすぐに身に付く力です。ぜひ、いいなと思う写真を見つけたら、分解して構図を探してみましょう。
そうすれば、自分が写真を撮っても、構図を自然と意識できるようになるはずです。ここまでくればトリミングのコツは掴めたも同然です。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!