三脚を選ぼうとするとき、そもそも何を基準にベストな三脚を選択すればいいのか難しいですよね。
そこで今回は、三脚を選ぶ際に重要となる4つの基準を解説します。
三脚をどんな基準で選べばいいのか迷っている人必見の内容です。
この記事はこんな方におすすめ!・何を基準に三脚を選べばいいのかわからない人
一眼レフ・ミラーレス、ビデオカメラ用三脚の選び方の重要な4つの基準
三脚の選び方の観点としては大きく分けて主にこの4つです。
- 素材
- 耐荷重
- 雲台
- 高さ
さらに細かく検討する必要がある部分もありますが、この4つを絞ればある程度選べる三脚も決まってくるので、今回の記事ではなるべきシンプルにするために、この4つまでとさせて頂きます。
素材の種類
三脚の素材には大きく分けて、アルミニウムとカーボンがあります。
それぞれの素材の三脚にメリット・デメリットがあり、ご自身の撮影状況などに合わせて最適な素材を選ぶ必要があります。
アルミニウム
まずアルミニウムですが、こんなメリットがあります。
・カーボンに比べて安価
・外傷に強く長持ちする
アルミニウムの三脚を選ぶメリットは、手頃な価格で購入できること、外傷に強く衝撃に強いため長持ちすることです。
気分的な問題ですが、安価であるため扱いに神経質にならなくて済むこともメリットのひとつと言えます。
・カーボン素材の三脚より重くなりやすい
・外気温によって脚の温度が大きく変化する
アルミニウムの三脚を選ぶデメリットは、カーボンよりも重いため持ち運びしにくく、脚の温度が変わりやすいため、夏に熱い場所で撮影したり、冬の雪山などに行き三脚を持ったりする場合、脚の温度はかなり気になります。
こんな環境の人におすすめ
安価だけど重量があることなどを考えると車で移動が可能な人、登山などの長距離を歩くわけではなく、カジュアルに撮影する人は高いお金を出してカーボンなどにするメリットは薄いかなと思います。
また、屋内撮影の人はアルミでもいいかもしれません。
カーボン
カーボンにはこんなメリットがあります。
・アルミニウムより軽量
・強度が高い
カーボンの三脚を選ぶメリットは、アルミの三脚より70~80%軽いこと、気温によって脚の温度が変化しない、強度が高いことです。
アルミと比べて1キロ変わる、などの大きな変化ではないですが、登山する場合やずっと車なしの歩きなどで移動する際には、ちょっとの違いが大きなものに感じられます。
・アルミニウムに比べて高価
・キズに弱い
デメリットに関しては、アルミの三脚に比べて高価であること、キズなどに弱いことです。強度はあるものの、カーボンは割れる場合もあるので、アルミ素材よりも慎重に扱う必要があります。
こんな環境の人におすすめ
本気で写真を始めようかなと思っている人はカーボンの三脚に初期投資で買ってしまうことをお勧めします。アルミ製を買ったはいいけど重くて買い直しなんてするのは無駄が生じますから。
また、風景写真を撮る人など屋外での撮影の人はカーボンの方がいいと思います。夏の間長時間外で撮影していると、否が応でも脚には触れるので熱いと困りますからね。冬は手袋するのでそこまで気にはなりません。
比較表
アルミニウム | カーボン | |
メリット | ・安価 ・長持ち ・外傷に強い | ・高強度 ・脚の温度がほぼ不変 |
デメリット | ・カーボンより重い ・脚の温度が変わる | ・高価 ・傷に弱い |
耐荷重
これが三脚選びの中の項目で一番重要と言ってもいい項目です。三脚の一番の目的はブレ防止ですから、それを担保するための最も重要な要素です。
ココがポイント
耐荷重の目安はカメラとレンズを足した重さの2倍です。また、2倍でなくとも最低でもカメラとレンズの重量+1㎏は必要です。
脚径
三脚には脚径というものがあって、これが太いほど安定性が向上します。カメラの重量によって選ぶ必要がありますが、基本は28mm前後でいいと思います。
ただ、超望遠などを使う方は安定性が求められるため、できる限り太いものを選ぶといいと思います。
三脚の耐荷重は同じパイプの径でもメーカーによってバラバラです。
本当にメーカーごとかなり違いがあるので、実際に安定性がどれほどのものなのか、店頭で試すことをオススメします。
雲台
三脚には雲台があり脚部と分かれます。この雲台にも沢山種類が存在し、用途によって使う必要があります。大きく分けて以下の4種類があります。
- ビデオ雲台
- 3WAY雲台
- 2WAY雲台
- 自由雲台
可動方向 | |
ビデオ雲台 | 縦(チルト)・横(パン) |
3way雲台 | 縦・横・斜め |
2way雲台 | 縦・横 |
自由雲台 | 360度 |
縦構図や横構図を頻繁に変える人にとっては自由雲台がおすすめです。他方でビデオ撮影をする人にとっては一方向に安定的に動くことが重要なので、ビデオ雲台や3wayが無難です。
アルカスイス互換
アルカスイスというのが何かというと雲台のメーカーの名前です。
基本的に雲台というのは、メーカー毎に規格が異なります。つまり、メーカーを統一しなければ同じプレートは使えません。
これがかなり面倒臭く、私の場合は大きさの異なるベルボンとマンフロットの三脚を使っています。シチュエーションに合わせて使い分けようとすると、カメラのプレートまで交換する必要があります。
そこで、ユーザビリティに配慮してアルカスイスの規格を各メーカーが採用したというのがアルカスイス互換というものになるわけです。
互換性のある雲台やプレートを買えば先ほどのような、煩わしさからは解放されます。
高さ
これは言うまでもないかもしれませんが、自分の身長にあった物を選ぶ必要があります。 目安としてはカメラを載せたときセンターポールを伸ばさない状態で、ファインダーの位置と目が同じ高さまで伸びるものです。
赤枠のようなセンターポールがある物に関しては、外せるのかどうかは確認した方がいいです。
もし外せる場合は、このように脚を開いてより低い状態で撮影できる三脚ですので。
脚部の段数
三脚には以下の画像で示した通り、段数があります。
段数が多くなるほどコンパクトになりますが、安定性が犠牲になり、展開までの時間がかかります。また、段数が少ないほど安定性が増しますが、その分コンパクトさが犠牲になります。
まとめ
三脚選びに関してはとてもデリケートな問題で、人それぞれの好みによって相性が存在します。今回はあくまで一般論としてスペック上の選び方をお話しましたが、スペックで語れない部分の相性の問題の方が多いと私は考えています。
バックに入るかどうか、持ち歩く際の移動手段、手入れのしやすさなどの部分も非常に重要な要素です。
ある程度気にいった三脚に目星が付いたら、実際に触ったり、実機のレビューなどを良く見て検討することもオススメします。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!