写真 : 機材のこと 写真のハウツー

「フルサイズはAPS-Cやフォーサーズよりボケやすい」が嘘である理由と正しい理由

2021,09/04

フルサイズはAPS-Cやフォーサーズよりもボケやすい、つまりセンサーサイズが大きいほどボケやすいということを聞いたことがあると思います。しかしこれは合っているとも嘘であるとも言えます。

そこで今回はカメラの仕組みからこの理解についての正しい点と間違っている点についてお話します。

ボケについて構造から理解したい人必見の内容です。

この記事はこんな方におすすめ!
工藤瑛志
・イメージセンサーの性質を理解したい人

・フルサイズとAPS-Cセンサーの違いを知りたい人

「フルサイズはAPS-Cやフォーサーズよりボケやすい」が嘘である理由と正しい理由

ひとつの理由としてこれが挙げらます。

写真の見え方としては、センサーサイズが大きいほどボケやすいのは正しいです。しかし、カメラやレンズの構造からすると間違っています。

ここから丁寧に分解して解説します。

写真はなぜ四角なのか

イメージサークルとセンサーの形

皆様は、なぜレンズが丸いのに写真は四角いのかを考えたことはありますか?これはセンサーの形と密接に関わっています。

この写真のように図解すると分かりやすいですね。答えはシンプルでセンサーが四角だからです。

上の画像のように、レンズから入る光は円形ですがイメージセンサーが四角であるため、そのように切り取られます。

センサーサイズ

これは有名な話ですが、センサーサイズが大きいほど画角が広くなります。35mm換算などと関係する話ですが、センサーサイズが大きくなるほど切り取れる範囲が広くなり、センサーサイズが小さいほど切り取れる範囲が狭くなります。

ようやく本題です。

「ボケやすい」の理由

「正しい」理由

最初に写真の見え方としては正しいと言いました。まずボケを決定する要素を知る必要があります。難しいのでそうなんだくらいで大丈夫です。

  • カメラから被写体までの距離
  • 被写体から背景までの距離
  • 焦点距離
  • F値
  • 許容錯乱円径

今回の話に直接関係するのは焦点距離です。焦点距離が長い(大きい)ほどボケやすくなります。つまり、フルサイズ機とAPS-C機の画角を同じにするためには、フルサイズ機の焦点距離を長くするAPS-C機の焦点距離を短くする必要があります。

そこで、フルサイズを基準にするとセンサーサイズが小さいほど焦点距離が短く(小さく)する必要かあるため、フルサイズよりもボケにくく見えるのです。

「噓である」理由

先ほどのボケの5つの要素を揃える、つまり、正しい理由である画角を同じにするには焦点距離を変える必要があるという問題を解決するとボケやすさは変わらなくなります。

すべての条件を揃えて同じ画角になるようにトリミングすると分かりやすいと思います。

露出が若干違ったりしていますが、ボケに関してはほとんど変わらないと思います。

少しフルサイズの方がボケているように見えますが、それは画素数やセンサーサイズの違いによる許容錯乱円径が影響している可能性があります。

まとめ

小難しい話でしたが、画角で話すよりも焦点距離基準で話をすることの方が多いと思うのでフルサイズの方がボケやすいと理解しても問題はないと思います。

以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!

初心者の90%が意識できていなくて、上級者が無意識にやっている3つの撮影のコツ

Black Magic Cameraアプリ : iPhoneの使い方徹底解説|撮影から素材共有まで

一眼カメラの写りがiPhone・Android(スマホ)以下になる撮り方・設定・環境

初心者へのカメラ選びはCanon,Sonyを薦める4つの理由

センスの良い、優れた写真とはどんな要素を持った写真?|構図編

機材はどのECサイトで買うのがベスト?カメラ4台持ちが考える最適解

SDカードの適切な選び方:撮影を快適にする転送速度や容量の関係

センサーサイズが違うと何が変わる?自分に最適なセンサーサイズの選び方

イルカショーを一眼カメラで上手に撮る設定・撮り方を徹底解説【マクセル アクアパーク品川】

写真が下手か上手かは写真が記録であるか作品であるかの違い

RAWデータをPCからそのままLINEなどのSNSへ送信する2つの方法

軽さは正義!カメラにおいて軽いことが重要な3つの理由

【初心者必見】写真の青空が白くなる(白飛び)等の光が入り過ぎる5つの原因と改善方法|コンデジ・一眼レフ・ミラーレス一眼カメラ

手振れ補正に頼らず手ブレを抑えるため対策方法【シャッタースピード知識】

写真構図のInstagramを活用した上達法|たったひとつの原則作り

【初心者必見】写真が上手な人が”必ず”意識している5つのポイント

家でできる!写真撮影のセンスを磨く3つの方法

独学風景写真家が選ぶ!写真関連おすすめ本9選【2022年版】

写真の世界観・雰囲気を作るための色温度の重要性|Lightroom

【iPhone】夜にノイズを少なく写真を撮る方法

日中・明るい環境での動画撮影にNDフィルターが必要な理由と装着によるデメリット

写真で違和感なく色を鮮やかに現像する方法|Lightroom

【初心者必見】写真がずっと上手くならない5つの行動

【PC版Lightroom】一括現像・レタッチの方法を2つ解説

カメラの進化・SNS普及で感性や配慮が大切になった話

一眼カメラに撮れてスマホに撮れない写真5選

【映画風レタッチ】3ステップでLightroomで映画風に現像する方法

【一眼カメラ】センサーサイズはフルサイズのメリットが大きい理由

RAWやJpegの写真データを長期保存する3つの方法

紅葉の撮り方のコツは4つ!誰でも簡単にできる方法を紹介

NDフィルターの使い方、シャッタースピード計算方法とコスパ最強NDフィルター紹介

【完全版】センスがなくても確実に上手くなる!技術の磨き方

良い構図はトリミングでも決まる!コツを徹底解説

意識すれば劇的に上手くなる!写真の基礎構図7選を作例で紹介

風景写真に立体感を生み出すレタッチ方法|Adobe Lightroom/Photoshop

初心者がやりがちなミス5選!とその具体的な改善方法

【保存版】展望台からの夜景を絶対に失敗しない撮り方

「高いカメラを買うと上手くなる」理由を解説

初心者から素早く上達するための4つの簡単なポイント

【フィルム風レタッチ】フィルムカメラで撮影した風に加工する方法|Adobe Lightroom

Lightroomでレトロ風、エモい感じにレタッチする方法

カメラ初心者が必要なアイテム・備品のすべて

カメラストラップの選び方と風景写真家お勧めのストラップ紹介

一眼カメラを買うべき人の3つの要素

カメラのモードダイヤルの使い分けを初心者向けに徹底解説

Lightroomのレンズ補正とはどんな機能か、画像で解説

桜のある風景写真を4つのテーマでレタッチ解説

RAWデータの扱いとスマホへ共有する3つの方法

一眼レフ・ミラーレス、ビデオカメラ用三脚の選び方の重要な4つの基準

X(旧Twitter)で4K画質の写真をアップロード/ダウンロードできない理由と可能にする方法

高画素数=高画質になるとは限らない!カメラの画素数の話

【初心者必見】カメラ選びで注目すべき5つのポイント

InstagramのHUB(ハブ)とフィチャーの役割と効果について解説

レンズフードはいらないのか。レンズフードの効果

フレアとゴーストってなに?発生原因と消す方法について簡単解説

一眼レフとミラーレスは全く異なる!3つの大きな違いと選び方

OVFとEVFの大きな違いと撮影時のメリット・デメリット|一眼レフ・ミラーレス一眼

RAWとJPEGの画質面の違い。レタッチが必須となる理由

【デジカメ用語のBit】画質に直結するビットを簡単解説

【人間の眼が最強!?】カメラ用語のダイナミックレンジ

【徹底解説】35mm換算をする理由とイメージサークルの関係

一眼カメラの交換式レンズ(単焦点レンズ・ズームレンズ)の種類と撮れる写真

オートン効果で幻想的な写真に!Adobe Photoshopでエフェクトをかける方法

【PC・iPhone・iPad】HSLの使い方解説|Adobe Lightroom,Photoshop

【初心者必見】自然な彩度と彩度の違いをマスター|Adobe Lightroom

【初心者必見】白レベルとハイライト、黒レベルとシャドウの違いを簡単解説|Adobe Lightroom

最も画質が良くなるF値がある!F値に関するボケ以外の知識

F値が大きく変える、ボケや明るさとの関係【初心者必見】

シャッタースピードを変化させて長時間露光(バルブ)で表現を増やそう

シャッタースピードの決め方・被写体ごとの目安【初心者必見】

-写真 : 機材のこと, 写真のハウツー
-, , ,