スマホなどではカメラの高画素化はトレンドで、画素数が高いほど良いような風潮があります。しかし、そう単純な話ではありません。
そこで今回は高画素数=高画質になるとは限らない理屈と高画素機のメリット・デメリットについて解説していきます。
自分に最適な画素数がどれくらいか知りたい人必見の内容です。
この記事はこんな方におすすめ!
・画素数は多ければ多いほどいいと思っている人
高画素数=高画質とは限らない!カメラの画素数の話
先に、一番誤解されやすいであろうこの点について詳しく説明していきます。
画素数とは
画素数とは、1画面に表示されるピクセル数のことを指します。なお、ピクセル(画素)とは、画面を構成する1つの四角い枠のことです。モザイクアートを想像するとわかりやすいと思います。
つまり、ピクセル数が多いほど、1画面における画素の密度が高くなりに、高解像度、高精細な画像になるということです。
少し話がそれますが、なので同じ画素数の場合、センサーサイズが大きい方が一画素あたりの面積が大きくなるので、暗所でもノイズが乗りにくくなったりします。この話は後で関連した話を詳しく取り上げます。

そもそも高画質とはどんな定義か
定義そのものが難しいのですが、高画質と感じるのは人間の目に依存し、人の主観でほぼ決まる。
主に画質の良し悪しを構成するもの列挙すると、解像度,明暗,収差,階調,ダイナミックレンジ,ノイズ,色彩…と思い付くだけでも沢山あります。つまり、高画質という言葉は人によって差異があるということになります。
しかし、一般的な認識では高画質というのは、解像度がその主たる存在であると言えるでしょう。
高画素機の弱点、高感度耐性
高画素機は暗所に弱いというのは、通説ですがその原理について簡単に解説します。
画素数とセンサーサイズ
センサーサイズが同じ機種で、画素数が2000万画素と4000万画素では、以下の図のように画素の密度が異なります。


このように、同じ1画素でも、受光できる光の量が、高画素数であると少ないために、暗所に弱くなります。
例えるならばカーテンと同じです。通常のカーテンよりも遮光カーテンの方が部屋に入る光は少なくなり、部屋は暗くなります。これと同じことがカメラに起きていると考えてもらえれば大丈夫です。
高画素数のメリット
・トリミングが可能
高画素数ということは、ある程度のトリミングを行っても画素数は維持できます。
・十分な光量があれば高精細
暗所には弱いといったものの、昼間の撮影や暗所でも三脚を用いた長時間露光の撮影などであれば何の問題もありません。
・大伸ばしプリントが可能
巨大なポスターサイズなどでも画素数が多いと荒くならずに印刷ができます。
高画素機のデメリット
・ディスプレイに依存
データが8Kなどでも、モニターが4Kであれば、4Kでしか表示されないので、写真のほとんどがスマホで消費される時代に必要以上な高画質は意味がありません。
・ファイルサイズの増大
当然ながらピクセル数に比例して、データ量も重くなるため、保存・送信などする際に不便です。
・高価である
高画素であると処理能力などの性能の点で通常のモデルよりも高価になりやすいです。また、SDカードも高速で書き込めるものである必要、CFexpressというSDカードよりも処理速度の高いものを買う必要もある場合があるので、カメラ以外のコストもかかります。
高画素機で最も画質が良くなる環境
結局は受けての環境次第で画質が左右されますが、自分が撮影する写真は最大限綺麗なものにしたいですよね。
結局のところ高画素機が最も高画質になるとき、環境は十分な光量が確保できる時です。
暗所だとフルサイズなどでは2000万画素くらいの方がノイズが少なくなったりするので、高画素だとかえってノイズが多くなりやすいです。
なので、高画素機を使いたいと考えている人は自分がいつも撮影する環境がどんな環境かを考えて必要な画質を考えてみましょう。
まとめ
画質に関しては、かなり複雑な要素が絡まていて写真を撮る人にとっては永遠の課題です。
最終的には相性で、自分実現したい画の感じにどれくらいの画素数があれば必要十分かを考える必要があるので、カメラ選びは沼ですね。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!