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なんとなく、画素数が多いほど解像度が上がって画質が良くなると思ってしまいがちですが、画質の良さは画素数のみで決定されるわけではありません。
この記事はこんな方におすすめ!
・画素数は多ければ多いほどいいと思っている人
そこで今回は、画質を決定する要素や高画素数であることのメリット・デメリットに関して話していきたいと思います。
高画素数=高画質ではない
先に、一番誤解されやすいであろうこの点について詳しく説明していきます。
そもそも画素数とは
画素数とは、 1画面に表示されるピクセル数のこと を指します。なお、ピクセル(画素)とは、画面を構成する1つの四角い枠のことです。モザイクアートを想像するとわかりやすいと思います。
つまり、ピクセル数が多いほど、1画面における画素の密度が高くなりに、高解像度、高精細な画像になるということです。
ビットマップ画像とベクター画像
余談ではありますが、予備知識としてビットマップ画像とベクター画像について話します。
さらに詳しく
基本的に画像は上述した通り、画素の集合体ですので、極限まで拡大表示すると画素を目で見ることも可能になります。JPEG,PNG,GIFといった形式のものはビットマップ画像に該当します。なお、ラスター画像とも言います。これに対して、画像を構成する点の座標と線や面などを数式で表す拡張子で表現したものをベクター画像と言います。
ビットマップ画像が拡大するとギザギザになるのに対し、ベクター画像はズームしても画像が荒くなったりしないのが特徴です。
日常で身近な例だと、PCやスマホのフォントだと思います。昔はドットだった為に拡大するほどギザギザになりましたが、今はベクターで表現されているので、大伸ばしで印刷しても滑らかなままです。なので、フォントの作成を依頼すると高価な理由はこういった背景があるからです。
そもそも高画質とは
これに関してはかなり定義が難しいのですが、 ほとんど人間の目に依存し、人に主観で決まる と思います。
理由は、主に画質の良し悪しを構成するもの列挙すると、解像度,明暗,収差,階調,ダイナミックレンジ,ノイズ,色彩…と簡単に思い付くだけでも沢山あります。つまり、高画質という言葉は人によって差異があるということになります。
しかし、一般的な認識では高画質というのは、解像度がその主たる存在であるとも言えるでしょう。
高感度耐性
高画素機は暗所に弱いというのは、通説ですがその原理について簡単に解説します。
画素数とセンサーサイズ
センサーサイズが同じ機種で、画素数が2000万画素と4000万画素では、以下の図のように画素の密度が異なります。


このように、同じ1画素でも、受光できる光の量が、高画素数であると少ないために、暗所に弱くなります。
例えるならばカーテンと同じです。通常のカーテンよりも遮光カーテンの方が部屋に入る光は少なくなり、部屋は暗くなります。これと同じことがカメラに起きていると考えてもらえれば大丈夫です。
高画素数のメリット・デメリット
メリット
・トリミングが可能
高画素数ということは、ある程度のトリミングを行っても画素数は維持できます。
・十分な光量があれば高精細
暗所には弱いといったものの、昼間の撮影や暗所でも三脚を用いた長時間露光の撮影などであれば何の問題もありません。
・大伸ばしプリントが可能
巨大なポスターサイズなどでも画素数が多いと荒くならずに印刷ができます。
デメリット
・ディスプレイに依存
データが8Kなどでも、モニターが4Kであれば、4Kでしか表示されないので、写真のほとんどがスマホで消費される時代に必要以上な高画質は意味がありません。
・ファイルサイズの増大
当然ながらピクセル数に比例して、データ量も重くなるため、保存・送信などする際に不便です。
・高価である
高画素であると処理能力などの性能の点で通常のモデルよりも高価になりやすいです。また、SDカードも高速で書き込めるものである必要、CFexpressというSDカードよりも処理速度の高いものを買う必要もある場合があるので、カメラ以外のコストもかかります。
・暗所に弱い
上述した通りです。
まとめ
画質に関しては、かなり複雑な要素が絡まていて、今回述べた内容では不足している部分もあると思うので、あまり理解できなかった方は他の方の記事も見てみるといいと思います。
以上で終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!